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Anime Studio Pro 10の解説ページ

2015年11月20日
Anime Studio Pro 10 -Fileメニューの機能-
前回までの記事を参考にしていただけば、ごく簡単なアニメは一通り作れると思います。

今回からは、それぞれの機能をより詳しく見てみましょう。

まずは、メニューバーの「File」という項目をクリックすると表示されるメニューです。
英語なので、日本語に翻訳しておきます。

 Anime Studio Pro10 File メニュー
New
New from Template
--------------------
Open
Open Recent
Close
--------------------
Save
Save As...
Revart
Gather Media...
--------------------
Project Settings...
--------------------
Import
--------------------
Refresh Media
Preview
Preview no Antialiasing
Preview Animation
Export Animation
Export OBJ...
Export POV...
Upload To YouTube...
Upload To Facebook(R)...
Batcth Export...
--------------------
Relaunch in 32-bit Mode
--------------------
Quit

新規作成
テンプレートから新規作成
--------------------------------------------------------------
プロジェクトファイルを開く
最近使ったプロジェクトファイルを開く
今開いているプロジェクトファイルを閉じる
--------------------------------------------------------------
プロジェクトファイルを保存する
名前をつけてプロジェクトファイルを保存する
前回保存したときの状態に戻す
アニメ製作に使用したすべての素材を、フォルダにまとめる
--------------------------------------------------------------
プロジェクト設定
--------------------------------------------------------------
素材のインポート
--------------------------------------------------------------
素材の再読み込み
プレビュー
アンチエイリアスなしで(画像を滑らかにせずに)プレビュー
アニメをプレビュー
アニメを出力
OBJファイルを出力
POVファイルを出力
YouTubeへアップロード
Facebook(R)へアップロード
バッチエクスポート
--------------------------------------------------------------
32ビットモードで再起動
--------------------------------------------------------------
アプリケーションを終了

それでは、各メニュー項目を詳しく見てみましょう。
ここからはすべて読むのではなく、辞書を引く感覚で必要に応じて読んでいただければと思います。
Windowsなら「Ctrl+F」、MacOSXなら「Command+F」で、ブラウザの検索ボックスを表示することができます。
記事の冒頭で翻訳した日本語のメニュー名をコピーアンドペーストして、検索してください。

1.New(新規作成)

新規のプロジェクトファイル(空ファイル)を作成します。
プロジェクト設定はデフォルト(既定、初期値)のNTSC D1, 720 x 534 ピクセルを使用します。
「NTSC D1」の詳細については、以下のページをご覧ください。
Video_resize - 森田の講義まとめWiki : http://watersky.jp/memo/wiki.cgi?page=Video_resize

なお、出力用途などによってはプロジェクト設定を変更すると、最適な出力結果となる場合があるようです。
今回はメニューの説明なので割愛しますが、機会があれば紹介します。

この項目のショートカットキーは、[Ctrl + N]です。

2.New from Template(テンプレートから新規作成)

テンプレートを元にアニメーションを製作する際に使用します。
インストールした時点では、「Night Sky」と「Simple Titles」を選択することができます。

 Night Sky  月が回るアニメーションがあらかじめ入っています。
 アニメ製作の練習に向いています。
 Night Sky のプレビュー
 Simple Titles  タイトルや作者名を表示するパーツが入っています。
 クレジット入りアニメーションを製作するときに活用できます。
 Simple Titles のプレビュー

なお、以下の手順でテンプレートファイルを追加することができます。
 1  デスクトップアイコンを右クリックします。  Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順1
 2  「Resources」フォルダを開きます。  Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順2
 3  2で開いた「Resources」フォルダの中の
「Support」フォルダを開きます。
 Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順3
 4  3で開いた「Support」フォルダの中の
「Templates」フォルダを開きます。
 Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順4
 5  インストールした時点で入っている、
「Night Sky」と「Simple Titles」があれば、
正しい場所を開けています。

ここに、プロジェクトファイル(.anme形式)を
入れると、「テンプレートから開く」メニュー
から選択できるようになります。
 Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順5

【補足1:手順1の「ファイルの場所を開く」について】
デスクトップアイコンが見つからない方は、スタートメニューの「Anime Studio Pro」のボタンを右クリックする方法もあります。
右クリックメニューの中から、「プロパティ」を開くと「ショートカット」タブのところに、「ファイルの場所を開く」ボタンがあります。
Anime Studio Pro 10 テンプレートの追加手順-補足1

【補足2:ショートカットアイコンの作成】
今回の「Templates」フォルダのように、フォルダの場所が分かりにくい時に、
クリックひとつで簡単に開くことのできるアイコンがあります。
これを「ショートカットアイコン」といいます。

「ショートカットアイコン」を作成するには、対象のフォルダを右クリック(ここでは、上記手順4の時点で「Templates」を右クリック)し、
下から4番目の「ショートカットの作成」をクリックします。

Windows ショートカットの作成

すると、下のような警告がでるので、「はい」をクリックします。

Windows ショートカットの警告

この状態でデスクトップを見ると、以下の画像のようなショートカットアイコンがデスクトップに追加されています。

Windows ショートカットサンプル

このアイコンは自由に移動やコピーができるので、好きな場所に置いて活用してください。
また、アイコンを右クリックし「名前の変更」を選択するか、[F2]キーを押すと好きな名前をつけることもできます。

なお、警告が出なかった場合は、現在表示しているフォルダの中にショートカットアイコンが追加されます。

※MacOSXでは、ショートカットのことを「エイリアス」と呼びます。
「エイリアス」の作成方法は、以下のページをご覧ください。

Macでエイリアス(ショートカット)を作成できる10の方法 / Inforati
http://inforati.jp/apple/mac-tips-techniques/system-hints/how-to-make-alias-of-file-folder-and-application-in-mac-os.html

3.Open(プロジェクトファイルを開く)

ファイルやフォルダを選択する画面(エクスプローラ、Macの場合はFinder)を表示し、
過去に作成したプロジェクトファイルを開くことができます。

4.Open Recent(最近使ったプロジェクトファイルを開く)

文字にマウスカーソルを乗せると(マウスオーバーすると)、
右側に最近開いたプロジェクトファイルの一覧が表示され、
プロジェクトファイル開くことができます。

ファイルリスト一番下の「Clear Menu」をクリックすると、
リストをすべて削除(リセット)することができます。

5.Close(今開いているプロジェクトファイルを閉じる)

クリックすると、今開いているプロジェクトファイルを閉じることができます。
また、ファイル名が書いてあるタブにマウスを乗せたときに表示される、「×」印をクリックすることもできます。

Anime Studio Pro10 タブを閉じる

6.Save(プロジェクトファイルを保存する)

プロジェクトファイルを上書き保存します。
プロジェクトファイルを一度も保存していない場合は、Save As..と同じ画面がでます。

【補足(中級以上向け)】

プロジェクトファイルの中身はテキストデータなので、テキストエディタで開くことができます。
(プロジェクトファイルを右クリックし、「プログラムから開く(Windows)」)あるいは「このアプリケーションで開く(Mac)」を
選ぶと、テキストエディタからプロジェクトファイルを開くことができます。)

プログラミング言語やHTML・CSSなどに少しでも触れたことがあれば、内容を大体理解できると思います。
ただし、テキストエディタで編集を行う場合は、念のためバックアップをとることをお勧めします。

7.Save As...(名前をつけてプロジェクトファイルを保存する)

好きな場所にプロジェクトファイルを保存します。
ファイル名も自由に設定することができます。

8.Revart(前回保存したときの状態に戻す)

前回保存したときの状態にファイルを回復します。
操作をやり直したいときで、Edit(編集)メニューのUndo(元に戻す)が使えないときに便利です。

9.Gather Media...(アニメ製作に使用したすべての素材を、フォルダにまとめる)


アニメ製作に使用する画像・音楽などの素材は、通常別々の場所(例:画像は画像フォルダ、音楽は音楽フォルダ)に存在しています。
プロジェクトファイルを共同編集者とやり取りしたり、プロジェクトファイルそのものを納品する場合、
素材をひとつのフォルダにまとめる必要があります。

このような場合、素材用のフォルダをひとつ用意して、すべての素材をコピーすることになります。
プロジェクトファイルに読みこんだ素材が少なければ、手動でコピーしても問題ありませんが、
細かいパーツを組み合わせたアニメを製作した場合など、素材が増えると大変です。

そこで、この項目をクリックすることで、自動で素材をまとめることができます。
Gather Media...をクリックすると、「Save As...(名前をつけて保存)」の画面が表示され、
保存場所とファイル名を指定することができます。

保存場所とファイル名を指定して、「保存」をクリックすると、指定した場所に編集中のプロジェクトファイルのコピーと
素材フォルダを作成することができます。

素材フォルダは、素材の種類別にできるのでとてもわかりやすいです。
画像ファイルはImagesフォルダ、動画ファイルはMoviesフォルダ、音楽はMusicフォルダに入っています。

プロジェクトファイルと、素材フォルダを圧縮して、ひとまとめにするとファイルの共有が簡単できます。
ただし、プロジェクトファイルは「Gather Media」を実行した時に出力されたものを使用してください。
元々編集していたものを使うと、ファイルが開けなくなります。

参考:有名な圧縮ソフトに「Lhaplus」があります。(インストールは自己責任でお願いします。)
http://www.vector.co.jp/soft/win95/util/se169348.html

10.Project Settings...(プロジェクト設定)

プロジェクトの詳細設定を行います。
設定の変更はいつでも可能ですが、出力結果に影響がある重要な項目なので、
できる限り製作開始前にきちんと設定しておくことをおすすめします。


【Dimensions】
アニメ作品の縦横の長さ(単位はピクセル)やフレームレート、出力するフレームの範囲を設定できます。
設定できる項目は以下のとおりです。
なお、ドロップダウンリスト(▼印がついているところ)から、プリセット(設定の例)を選択することができます。
iPadなど主要な端末に最適な設定があらかじめ登録されています。

  Width:キャンバスの幅
  Height:キャンバスの高さ
  Frame rate:フレームレート
  Start Frame:出力を開始するフレーム番号
  End Frame:出力を終了するフレーム番号
  Constrain Proportions:チェックを入れると、縦または横の長さを変更した際、
                縦横比を維持できるように、もう一方の値を自動入力します。

※ロジカルチェーン作品を作るうえでは、「Dimensions」以外の項目について、
  設定を変更する機会は少ないので、残りの項目は割愛します。

11.Import(素材を取り込む)

Import項目にマウスカーソルを乗せると、プロジェクトファイルに取り込むデータ形式を選ぶことができます。
以下、各データ形式を簡単に紹介します。

【Anime Studio オブジェクト】
「.anme」形式のファイルを取り込みます。
ファイル形式を選択した後、プロジェクトファイルのどのレイヤーを取り込むかを選ぶことができます。

【Image】
新しいレイヤーに画像を取り込みます。
JPEG, BMP, Targa, GIF, PNGに対応しており、メーカはできる限りPNGを使用することを推奨しています。
これは、PNGに画像を拡大したときの劣化が少ない性質があるためです。

【Movie】
新しいレイヤーに動画データを取り込みます。
QuickTime (Windows、Mac OS) とAVI (Windows のみ)に対応しています。
WindowsでQuickTime形式の取り込みがうまくできない場合は、Apple社のサイトより最新版のQuickTimeをインストールしてください。
動画データは、Anime Studioのアニメーションが動いている間再生されます。

【Vector File】
新しいレイヤーにベクター形式の画像を取り込みます。
Adobe Illustrator (.ai)、EPS、SVGに対応しています。
.ai形式のデータを取り込む際は、Illustrator 8以前のフォーマットで保存したものを使用してください。

【Tracing Image】
トレース(描き写し)目的で画像を取り込みます。

【Audio File】
BGMなどの音源を取り込みます。
メーカーは非圧縮のWAV形式または、AIFF形式を推奨しているようです。

【OBJ 3D ModelとPoser Scene】
3Dオブジェクトやポーザーを取り込みます。
ロジカルチェーン作品で3Dを使用することはあまりないので、詳細は割愛します。

【その他】
3D、Audio、Characters、Effects、Images、Props、Scenes、Videoからは、
Anime StudioのSupportフォルダ内「Library」フォルダにあるデータを取り込むことができます。
このページの、「2.New from Template(テンプレートから新規作成)」を参考にしていただければ、
Supportフォルダ内「Library」フォルダを開くことができます。

12.Refresh Media(素材の再読み込み)

プロジェクトファイルに取り込んだ素材データが更新されていないか確認し、
更新があれば再読み込みする機能のようです。

13.Preview(プレビュー)

現在表示しているフレームを大きく表示します。
編集はできませんが、大きな画面で全体をチェックすることができます。

14.Preview no Antialiasing(アンチエイリアスなし(画像を滑らかにせずに)でプレビュー)
現在表示しているフレームを、画像を滑らかにせずに大きく表示します。
編集はできませんが、大きな画面で全体をチェックすることができます。

15.Preview Animation(アニメをプレビュー)
製作したアニメーションをテスト再生します。
出力する前に動きを確認することができます。

16.Export Animation(アニメを出力)
図形のアニメーション効果のページで紹介します。

17.Export OBJ...(OBJファイルを出力)、18.Export POV...(POVファイルを出力)
3D関連の項目のため、ここでは割愛します。

19.Upload To YouTube...(YouTubeへアップロード)、20.Upload To Facebook(R)...(Facebook(R)へアップロード)
AnimeStudioから直接Webにアップロードできます。
ただし、アップロード前の確認ができないため、一度出力したものを各サイトにアップロードすることをお勧めします。

21.Batcth Export...(バッチエクスポート)
複数のファイルを一括で自動出力する機能です。

22.Relaunch in 32-bit Mode(32ビットモードで再起動)
アプリケーションを32ビットモードで再起動します。
23.Quit(アプリケーションを終了)
アプリケーションを終了します。

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